予測困難なこれからの時代を生きていくために必要な力として、「生きる力」を育むことが重視されています。授業ではグループディスカッション・グループワークが積極的に取り入れられ、主体的に学ぼうとする姿勢や他者との対話が大切にされています。そんな中で小学館の通信教育ではどのような教材づくりを行っているのか、教材製作担当者に話をききました。
考えることが楽しくなる
きっかけづくりを
(株)小学館集英社プロダクション
事業開発本部 教育コンテンツ開発室 室長
奥野亮太
『名探偵コナンゼミ』独自の
「思考の達人ツール」
他者と対話するには、
自分の考えを相手に分かりやすく伝えることが必要です。そのためには情報や自分の考えを整理する力がとても大事になってきます。
学校の授業スタイルが変化していく中、家庭で取り組む
「通信教育」で考える力を伸ばすにはどんなことができるだろうか?と、教材制作チーム皆で検討を重ね、そのひとつの手段として
「思考の達人ツール」をご用意しました。例えば生活の身近なものをテーマに「コンビニエンスストア と スーパーマーケット」を比べ、共通点(例:制服を着ている)や相違点(例:お店の広さ)を図の中に書き込み、「比較する・分類する・多面的にみる」などして
自分の考えを可視化する練習をすることで、論理的思考力を鍛えていきます。
プラスアルファに繋がる
教材内容に
教科学習でも一貫して
「考えること・表現すること」を大切にしており、教材はあえて教科書準拠にせず、
「お子さんが取り組みやすいこと」「プラスアルファに繋がるもの」を意識して制作しています。
絵を見て自由にフキダシを埋める国語の
「作文問題」はわかりやすい例ですし、表現の土台となる
語彙力や読解力アップに繋がるよう「読解問題」を毎月豊富に掲載しています。
算数では
「文章題を図に表す問題」を取り入れ、場面を理解して迷わず立式できるよう練習します。これを繰り返すことで、どんな道筋で答えにたどりついたか言葉でも説明できるようになっていきます。抽象的で理解するのが難しく、苦手意識をもつお子さんが多い
「図形問題」をタングラムなどで楽しく少しずつ触れることができるように、
小 1 コースから毎月取り入れているのもこだわりポイントです。
子どもたちが夢中になれる
教材を目指して
前述のように、『名探偵コナンゼミ』の教材には、
考えることが楽しくなるきっかけや仕掛けがたくさん散りばめられています。
学校の授業だけでなく、
家庭でも「考える」練習を繰り返していくことで、
相手の気持ちを想像する力や、
自分の気持ちを整理して上手に伝える力など、生涯を通して役に立つ大切な力がぐんぐん伸びていくことと思います。
これからも、
子どもたちが夢中になれる、そして考える力を身につけられる教材を目指して、邁進していきます。