変わる英語教育、
これからはどんな英語学習が必要?
2020年度から小学3・4年生で外国語活動がスタートし、小学5・6年生では英語が教科となり成績がつく科目になりました。
このページではその背景や具体的な内容、これからの英語学習で重要なことを、名探偵コナンゼミの英語教材開発者であり、小学校の英語の検定教科書の編集代表者でもある、青山学院大学文学部英米文学科教授アレン玉井光江先生に訊きました。
目次
どうして
英語教育が変わったの?
2022年度より、小学3・4年生には「外国語活動」が導入され、小学5・6年生には「英語」が教科として必修に。それ以前は2013年に文部科学省から「グローバル化に対応した英語教育改革実地計画」が公表され、その頃から小中高での一貫した英語教育の重要性、また英語が使えるようにという目標が打ち出されました。
アレン玉井先生
大学入試でも、「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」の4技能、つまり使えるかどうかが評価されるようになり、東京都では、2022年度より都立高校の入試にスピーキングテストが導入されます。
アレン玉井先生
小学校では
どんな授業 が行われているの?
小学3・4年生では、「話す」「聞く」を中心とした「外国語活動」が年間35コマ(週1回程度)あります。目標はコミュニケーションの素地を養うというもの。小学5・6年生では教科として年間70コマ(週2回程度)設定されています。「読む」「書く」が加わり、教科なので成績もつきます。
アレン玉井先生
2022年現在、
小学校の英語教育にはどのような課題があるの?
まず、小学3・4年生の「活動」から小学5・6年生の「教科」にどうつなげていくか(小・小連携)という問題。さらに、中学校との連携が今以上に大切になります。具体的には、音声中心に行われてきた授業にどのように読み書きの活動を統合させていくのかということです。
アレン玉井先生
また、教育委員会の認識や、先生の異動・人員の問題などで地域差が出てしまうこともあるといいます。また、英語を指導するといっても、担任の先生+ALT(外国人英語指導助手)・担任の先生+JTE(日本人英語指導者)で行われるチームティーチングや、英語専科の先生一人で行われる形とさまざま。
アレン玉井先生
学校以外でも英語を学習したほうがいいの?
小学校で必修化されたなら、わざわざ習い事で英語をしなくても……、なんて思いませんか。でも、ことばを獲得するには時間がかかります。必要とされる時数は英語と似たヨーロッパ言語を母国語とする場合でも最低3000時間、日本語くらい英語からかけ離れている言語であれば4000時間が必要と言われています。
アレン玉井先生
小学校以外で
学習する場合の英語教材の選び方のポイントは?
アレン先生によると、ことばを身につけるためには2つのことが重要。まずは文脈を通して英語に触れること、そして読み書きをしっかり学ぶこと。物語や歌を通して英語に触れ、聞いて話す力をつけ、読むこと書くことを楽しく指導するような教材や先生に出会えるといいですね。
アレン玉井先生
また読み書きについては、基礎になる力を丁寧に時間をかけて育てることが大切です。まずはアルファベットの文字の学習や英語の音を認識する力を育てます。機械的なドリルではなく、そこにゲーム性を持たせ、こどもが楽しみながら取り組めるような教材がいいですね。
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学年別 英語学習の大事なポイント
英語学習も
歌と映像で楽しく学ぶ
別冊テキスト「Great Fun Book」
歌、物語、アクティビティを通し、初期英語学習に必要な英語音声にふれていきます。
※「Great Fun Book」には「名探偵コナン」のキャラクターは登場しません。
さあ、リタラシー学習の旅へ!
ブラウザゲーム「スゴロクENGLISH」
RPG 風のスゴロク型アドベンチャーゲームの世界で、新しい英語の知識を身につけ、たくさんの英語を聞いたり発音したりすることで次々とミッションをクリアしていきます。
※「スゴロクENGLISH」には「名探偵コナン」のキャラクターは登場しません。
お話を聞いた方
アレン玉井光江 先生
名探偵コナンゼミ 英語教材開発者
青山学院大学 文学部 英米文学科 教授